独立行政法人・国立女性教育会館に関する要望

2007年12月5日
内閣府特命担当大臣
行政改革担当 渡辺喜美様

独立行政法人・国立女性教育会館に関する要望

日本女性学会第14期幹事会

独立行政法人・国立女性教育会館は1977年創立以来、女性差別撤廃、男女平等社会の実現のための情報発信、女性(ジェンダー平等を求める人たち)のための学習の場、活動拠点として、極めて重要な役割を果たしてきました。ここで学んだ女性たちが、全国各地、自分の地域においてリーダーとして地域に大きく貢献してきたことは、30周年記念式典に参加した多くの女性たちが、その歴史の重みを物語っていたことで証明されています。また国際的な女性の人権確立運動が広がる中、女性差別撤廃条約批准国として、世界各国の女性運動・女性学・ジェンダー研究の動きと連携し、日本の中核機関としての機能を発揮してきたことを私たちは高く評価するものです。

一方、わが国の女性の政治的、経済的、社会的地位は現在もなお低く、GEMは40位前後、「世界経済フォーラム(WEF)」発表のジェンダーギャップ指数は91位といった現状です。

このような現状を変えていくためには、独立行政法人・国立女性教育会館がナショナルセンターとして存在し続けることが不可欠です。目的の異なる機関との統合やその民営化は、本来の目的である独立行政法人・国立女性教育会館の機能を弱体化することになります。また国際的にも日本はジェンダー平等政策を後退させているのだというメッセージを発することになります。そうした点を私たちは危惧するものです。その意味で私たちは他の機関との統合およびその民営化に強く反対します。

以上