作者アーカイブ | 古久保さくら

女性学25号(2017)/2018年6月発行

 

特集:暴力・家族をめぐる政策の展開と社会的変容――ジェンダーの視点から

特集にあたって 戒能民江
日本における「gender-based violence ジェンダー化された暴力(violence against women 女性に対する暴力)」対策を考える 北仲千里
政策形成と私たちの意見反映 ――法律の適用を受ける者が立法に参画すべき 遠藤智子
法律は、離婚後の親子関係に介入すべきなのか ――面会交流は親の権利か、子どもの権利か、それとも義務か 千田有紀

投稿論文

「政治塾」と女性の政治参加 ――リクルートメントの観点から 大木直子
近代日本における「妾」に関する新聞記事のジェンダー分析 ――「嫉妬」の社会的構築と「妻」の危機・「妾」の排除 石島亜由美

研究ノート

「モテたい」願望の表明による「女らしさ」の強化 ――2000年代『Can Cam』における「モテ」表象の分析 高橋幸
遊廓を内側から「描く」――和田芳子『遊女物語』(1913)が切り拓いた地平 山家悠平

研究動向

フランスにおける男性運動および男性性研究の動向 海妻径子

書評

本田由紀/伊藤公雄編著『国家がなぜ家族に干渉するのか:法案・政策の背後にあるもの』 小川真理子
オルガ・R・トゥルヒーヨ著 伊藤淑子訳『私の中のわたしたち―解離性同一性障害を生きのびて』 鈴木楓太

A5判 並製 定価2592円(本体2400円+税)

ISBN: 978-4883851942

2019年大会予定が決まりました

2019年度大会は、以下のような日程、会場で行うことが決まりました。
皆様ご予定ください。

日程:
▪1日目 6月15 日(土)13 時30 分~ 16 時30 分(予定) 大会シンポジウム、その後総会、懇親会
▪2日目 6月16 日(日)9時30 分~ 15 時(予定 昼食休憩を1時間ほど含みます) 個人研究発表、ワークショップ、パネル報告

会場:一橋大学 国立キャンパス

2018年度少額研究活動支援採択者のご報告

2018年度少額研究活動支援 採択者一覧について

採択者 研究テーマについては以下の通りです。

真野孝子 フェミニズム文学批評 日本における女性学の総括

堀川修平 民間性教育研究団体における性の多様性実践の変容に関する聞き取り調査

高橋 幸 日本における「ポスト・フェミニズム」:若い女性の「フェミニズム離れ」についての社会学的研究

五十嵐舞 ブラック・フェミニズムのプロジェクトとトニ・モリスン

鈴木楓太 女性アスリートの身体表象に関する史的研究――人見絹枝に関する「日本女性らしさ」の語りを中心に

研究会助成募集中のお知らせ

日本女性学会は会員主催の研究会に対し以下の応募要件にしたがって補助金助成をおこなっています。

応募要件
研究会の趣旨が日本女性学会の趣旨に適っているもの。
少なくとも会員に対して、公開の研究会であること。

研究会のタイトル、趣旨、企画者(会員個人・会員を含むグループ)、開催場所、開催日時、研究会のプログラム、全体の経費予算と補助希望額(6万円以内です)が決定していること)。
学会のニュースレター、ホームページに掲載する「研究会のお知らせ」の原稿(25字×20行前後)があること(研究会の問い合わせ先を明記する)。
研究会終了後、実施報告文を学会のニュースレターとホームページに書いていただきます(補助費はこの原稿提出後に出金いたします)。
学会総会での会計報告に必要なため、支出金リストと、総額での企画者による領収書を提出すること。
申し込みは、広報期間確保のため原則として開催の2カ月前までに、研究会担当幹事までお願いいたします。原則、毎月末で申し込みを集約し、順次助成を決定していきます。
詳細のお問い合わせも、研究会担当幹事までお問い合わせください。

研究会担当:北仲千里 kitanaka@hiroshima-u.ac.jp

『女性学』26号 投稿原稿募集

『女性学』26号 投稿原稿募集
1.応募資格
日本女性学会の会員に限る。

2.応募原稿
(1) 種類
論文、研究ノート、情報及び書評で、未発表原稿に限る。論文は主題について論証が十分なされている点に、研究ノートは主題の提起に独創性があり、今後の展開が期待される点に評価の重点がおかれる。また、情報とは、国内外の女性学をめぐる動向を意味する。なお、書評については、原則として投稿締切日の前年4月以降に出版された書籍を対象とする。
(2) 未発表原稿の定義
すでに雑誌論文として掲載予定の原稿、または投稿中(審査中)の原稿は未発表原稿とはみなさない。また、単行本・単行本所収の論文として掲載予定の原稿も、未発表原稿とはみなされない。修士論文や未公刊の博士論文、その他報告書(科研費等報告書、学会報告など)については、学会における議論の発展に、単独の論文として寄与しうるよう必要な改変・修正を施さなければならず、引き写しは未発表とは認めない。またこの際、註などにおいて元原稿が存在する旨を付記することとする。
(3) 紙数制限(図表・写真・註・参考文献リストを含む)
論文(20,000 字以内)、研究ノート(8,000 字以内)、情報・書評(4,000字程度)
(4) その他
・応募原稿はワープロ・パソコンを使い、40 字×30 行の設定にする。
・使用言語は日本語とする(原則として横書き)。
・執筆者が特定できない記述に留意すること。
※書式については、必ず「執筆書式」(本ページ下部に掲載)を参照すること。

3.編集委員会に送付するもの、送付先、締切
投稿は必ず郵送とデータの両方で行うこと。
(1) 日本女性学会事務局宛に郵送するもの
■ 論文・研究ノート・書評など、原稿をホチキス等でとめたものを4部(本文に氏名を表記しない)
■ A4 一枚の執筆者情報⑴氏名⑵論文タイトル⑶住所・電話fax 番号(引越・海外移住の場合は新住所と移転日を明記)⑷メールアドレス⑸関心領域
送付先:〒272-0023 千葉県市川市南八幡1-16-24
日本女性学会事務局内『女性学』編集委員会
締切:2018 年8月31 日(消印有効)
(2) メール添付でデータを送付するもの
■ 論文・研究ノート・書評などの原稿のデータファイル(Word で作成)
■ A4 一枚の執筆者情報⑴氏名⑵論文タイトル⑶住所・電話fax 番号(引越・海外移住の場合は新住所と移転日を明記)⑷メールアドレス⑸関心領域
送付先:日本女性学会事務局内編集委員会
e-mail:josei.henshu@gmail.com
締切:2018 年8月31 日

4. 投稿原稿は、コメンテーターによる査読がなされ、最終的な採否は編集委員会が決定する。なお、投稿原稿は原則として返却されない。

5. 掲載が決定した場合、以下のものをメール添付の電子データにて提出する。
①最終稿
②英語による表題
③論文・研究ノートの場合は、300words 以内の英文要約
④ 「執筆者一覧」原稿:執筆者氏名、所属、関心領域を日本語・英語の両方で表記

6.デジタル化および他のメディアでの公開等については以下の通りとする。
①掲載論文等を転載する際には、事前に日本女性学会に連絡すること。
② 原則として自己の著作の複製権および使用権について、執筆者に対する制限はなされないが、掲載された号の発行から1年間は転載を控えること。
③ 日本女性学会はウェブサイトにおいて『女性学』の掲載論文等をデジタルデータとして発表することができる。

執筆書式

学術論文ではあるが、専門分野の異なる人にも理解できる表現を心掛けること。

見出し/小見出し
1.原稿の最初に見出し/小見出しを掲げる。
2.本文中の見出しはⅠ、1、(1)の順とし、アラビア数字については半角で表記する。
【例】
はじめに
Ⅰ 問題の所在──豊田市の女性の投票参加の意味するもの
Ⅱ 豊田市の工業都市形成期──昭和30 年代の政治的様相
1 工業都市への市政転換
2 二つの政治勢力の形成
(1) 在来地域社会の政治勢力
(2) 企業社会の政治勢力
Ⅲ 豊田市における昭和30 年代の政治と女性
1 調査の目的と調査方法
2 豊田市の昭和30 年代における女性の政治参加の概要
(1) 女性の投票参加を高めた選挙の争点と背景
(2) 二つの勢力への女性の取り込み

……
終わりに

文中の引用
1. 本文中で引用する場合、引用文には「 」を用いる。行数の多い引用は、本文との間を前後1行あけ、全体を2字下げにする。出典については、本文中に(著者名、出版年、引用ページ)と示すこととする。文献の詳細については、文献目録に記載する(「参考文献目録」参照)。
(1) 和書引用の出典表記の例
文章または引用文「 」の後で(井上、1992、pp.18 ─19)。

(2) 外国語書引用の出典表記の例
文章または引用翻訳文「 」の後で(Firestone, 1971, p.67)。

(3) 同一筆者による同年の著作が複数ある場合、発表年の後にアルファベットで通し番号を付け、参考文献目録における挙示と対応させる。
2.書籍名(雑誌を含む)のみの表記については『 』(例:『書籍名・雑誌名』)を、論文名のみの表記については「 」(例:「論文名」)を用いる。邦訳がないものは、執筆者訳による著者名、書名に続けて、( )を用いて原著情報を簡略に記す。
3. 自著引用の場合、拙著・拙稿などの表記は避け、氏名を表記することとする。


1. 註は、本文のその箇所に1、2の通し番号をつけ、内容は本文の後(文献目録の前)に一括して記載する。読者が読みやすい文章を心掛けるためにも、本文の流れの中に含めることができるものはできるだけ本文中に組み込み、省けるものは省く。
2. 引用文献の出典は、註を使って記載してもよい。表記の仕方については、「文中の引用」の1を参照すること。

参考文献目録
1. 参考文献目録は、本文、註の後に一括して記載する(本文、註、参考文献目録の順)。
2.記載項目
(1) 単著の場合
著者名、書名、(出版社名、出版年)
(2) 共著の場合
論文著者名、論文名、編者名、書名、(出版社名、出版年)
(3) 雑誌の場合
論文著者名、論文名、雑誌名、巻、号、(任意で出版社名、出版年)ページ
(4) 外国語文献に邦訳のある場合
(邦訳者名、邦訳題名、出版社名、出版年)を、原書の記載後に続けて書く。
(5) 論文には「 」を、単行本、雑誌名には『 』をつける。
3. 文献列挙の形式
(1) 著者名はABC 順に並べ、和書・外国語書混合とする。
(2) 同一著者の文献は、発表年の古いものから順に並べる。同一著者による同年の著作が複数ある場合、発表年の後にアルファベットで通し番号を付ける。

【例】
江原由美子『フェミニズム論争── 70 年代から90 年代へ』(勁草書房、1990)
Firestone, Shulamith. The Dialectic of Sex (New York: Bantam Books, 1971),(林弘子訳『性の弁証法』、評論社、1972)
亀田温子「平等をめぐる世界の動き・日本の動き」西村絢子編著『女性学セミナー』(東京教科書出版、1991)pp.224 ─ 248.
Mitchelle, Juliet. “Women: The Longest Revolution” New Left Review, No. 40 (November-December, 1966), pp.11-37.
Wellard, I., “Exploring the Limits of Queer and Sport: Gay Men Playing Tennis” in Caudwell, Jayne ed., Sport, Sexualities and Queer/Theory (NewYork: Routledge, 2006), pp.76-89.
内閣府男女共同参画局『男女共同参画センター等の職員に関するアンケート結果について』
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kihon/kekka.pdf2009(2009 年3 月30 日取得)

図・表
別紙に書き、写真は一枚ずつ別紙に貼る。通し番号をつけ、本文プリントアウト原稿の欄外に挿入箇所を赤字で指定する。

ルビ
データには入れずに、プリントアウト原稿に赤字で記入する。

第19期 新幹事会発足にあたって

第19期 新幹事会発足にあたって
規約改正により、これまでよりも人数を減らし、スリム化した新幹事会が、6月の総会で発足しました。幹事会のメンバーをご紹介します。

北仲 千里
ジェンダーの社会学、「ジェンダーに基づく暴力」研究、ハラスメントや研究不正研究

大学のハラスメント専任相談員をしつつ、研究と、同時にDVシェルター運動にもかかわっています。自分が代表を担うべき器であるとはとても思えませんが、世代交代の流れもあり、以前から何度か幹事をした経緯から、今回、代表幹事を務めさせていただくことになりました。ある意味急速に変化しているジェンダー問題をめぐる社会情勢と、他方あまりにも変わらないこの社会の強固なジェンダー構造の両方をみながら、会員の皆さんの関心や要望に応えられるような学会運営を目指します。(代表幹事)

渋谷 典子
日ごろは、ジェンダー平等を推進するNPO法人参画プラネット代表理事、認定NPO法人ウイメンズアクションネットワーク(WAN)副理事長として活動中。同時並行して、「女性学」「ジェンダー論」「NPO論」「市民参加論」「労働法」をテーマに、非常勤講師として学生と向き合っています。研究分野の専攻は、労働法。女性学を核として、NPOと労働法とつながっています。女性学は、わたしにとって源泉です。よろしくお願いします!
(副代表・大会会計)

千田有紀
編集委員担当の千田有紀です。フェミニズムに対するバックラッシュは、2000年代に較
べれば落ち着きましたが、日本社会の軍事化、右傾化、自己責任論の跋扈、格差の拡大、弱者の存在の弱さなど、社会のありかたは決して良くなっているとは思えません。とはいえ、文系学部がどんどん切り詰められるこのような時代こそ、思想やペンの力が求められていると思います。というわけで、『女性学』への投稿をどしどしお寄せください。ネットでつながり、情報もネット経由で入ってきやすい時代だからこそ、ひとびとが直接集うことができる場も重要だと思っています。ぜひぜひ若いひとたちの女性学会への勧誘をよろしくお願いします。

舘かおる 女性学、ジェンダー研究
一昨年、8年ぶりに18期の幹事となってから、この間、若い女性会員と男性会員と共に、楽しく学会誌の編集を担当しています。現在、気になっているのは、世界の女性学・ジェンダー研究の状況がどのようになっているか、それをどのように把えるかということです。
今の日本の状況を見据え、各国の学会、大学等の研究教育機関、運動グループ等の動向をヒントに、今後の日本における女性学の展望を拓きたいですね。
(学会誌編集)
伊藤淑子 アメリカ文学、フェミニズム批評
編集を担当させていただきます。日本女性学会ではいつも学際的な刺激をたくさん受けています。ジェンダーやセクシュアリティを軸に、さまざまな議論が交わされる場で、新しいパースペクティブを模索していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
(学会誌編集担当)
伊藤静香
社会学、女性と労働、男女共同参画
会計を担当いたします。ジェンダー平等な社会をめざしたNPO活動者として、自らの実践を研究に活かしたいと思っています。日本女性学会に関わらせていただき、分野を超えた「女性学・ジェンダー」の共通の言語が通じる心地よさの中で、大学院では学ぶことができない経験をさせていただいています。(会計)

堀 久美
女性の自発的活動、災害とジェンダー
第19期幹事会で会計を務めることになりました。初めてのことで、どのように役割を果たしていけるのか模索中ですが、幹事会の一員として学会に携わる機会をいただけたことを研究と実践に活かしていきたいと思います。大学の男女共同参画推進室の専任教員として、「女性活躍」の波と日々、格闘しています。(会計)

西倉実季
外見の社会学、ライフストーリー研究
18期に引き続き、幹事をさせていただきます。担当も引き続きニュースレター等の係となりました。前期はニュースレターの一部ウェブ化にともない、会員のみなさまにご理解とご協力をいただき、ありがとうございました。今期はより確実に必要な情報をお届けできるようにしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(ニュースレター等担当)

堀江有里
社会学、レズビアン・スタディーズ、クィア神学
前期に引き続き、幹事をお引き受けすることになりました。立場や背景が異なる「女性」のさまざまな状況を見据えつつ、とくにマイノリティの視点を大切にすることのできる学会づくりに貢献できれば、と考えています。「レズビアン」という位置から社会運動に携わり、研究活動も行なってきました。「分断」を生み出す社会体制に抗い続けることのできるフェミニズムを目指したいと思っています。(メールニュース、HP担当)

内藤和美
学術と大学のジェンダーバイアス解消
学会設立時からの会員です。庶務幹事として、学会と幹事会の活動への目配りとよろず処理を担当します。ジェンダー、セクシュアリティに関するさまざまな学術団体が生まれる中、日本女性学会が、固有の存在意義を以て必要とされる学会であり続けられるように、と思います。工業大学の男女共同参画推進室に勤めております。(庶務)

小川 真理子
ジェンダー研究、社会学、女性に対する暴力、女性支援政策
18期から引き続き幹事を務めさせていただくことになりました。庶務幹事の主に少額研究活動支援を担当させていただきます。女性学・ジェンダー研究のこれまでを振り返りつつ、今後の展開についてみなさんと交流しながら考え、行動してまいりたいと存じます。また、若い世代をはじめ、より多くの方に女性学・ジェンダー研究について関心を持ってもらい、知見を共有していけるよう尽力してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(庶務、少額研究活動支援)

投稿日: 2017年10月10日 カテゴリー: お知らせ