NewsLetter 第86号 2001年5月発行

日本女性学会NewsLetter

(*会員に送付しているペーパー版の「学会ニュース」とは内容が一部異なります)

女性学会ニュース第86号[PDF] 2001年5月発行


学会ニュース
日本女性学会 第86号 2001年5月

2001年 日本女性学会大会

2001年6月9日(土)・10日(日)
会場:千葉市女性センター
〒260−0844 千葉市中央区千葉寺町638番地
(千葉市ハーモニープラザ内)
tel:043−209−8771 fax:043−209 −8776

ー プ ロ グ ラ ム ー
第1日  13:00〜  受付開始
13:30〜16:00 ラウンドテーブル「女性学の制度化をめぐって」
16:30〜17:30 定期総会
18:00〜20:00 懇親会
第2日  9:30〜  受付開始
10:00〜12:00 個人研究発表
13:00〜15:00 ワークショップ

第1日:6月9日(土)13:30〜16:00
特別部会(ラウンドテーブル・ディスカッション方式)

テーマ:女性学の制度化をめぐって
発言者:細谷実/上野千鶴子/船橋邦子/深澤純子/江原由美子/
浅野千恵/千田有紀/大海篤子
司会:河野貴代美
女性学が成立してから、4半世紀。初期の「いかなる制度化か?」が問われる段階に入った。
アカデミアのなかで、女性学の制度化は着実にすすんできた。大学や学会のなかで女性学の講座や部会が持たれ、女性学の研究所やセンターも設立され、女性学のポストができ人事もおこなわれるようになった。女性学に関心を持ち、それを専攻する学生や大学院生も数が増え、彼(女)らの将来についても配慮する必要が生まれた。女性学会じしんも、日本学術会議に登録し、レフリーつきの学会誌を刊行するなど、学術団体としての体裁を整える方向をみずから選択してきた。今年度から、期限付きとはいえ、文部科学省科研費の分科細目に「ジェンダー」が採用されるなど、女性学の制度化に向けての先輩女性研究者の方々の努力も実りを迎えている。
それとともに、日本の女性学はこれまで経験しなかった予期せぬ問題に直面している。女性学の資源の既得権化、プロの研究者とアマチュアとの分離、研究と運動のギャップ、教育カリキュラムのディレンマなど、現場で解決しなければならない問題は多い。
もはや女性学の制度化をしりぞけるというオプションは、現実性を持たない。制度化してしまったなら、よりよい制度化をめざして「いかなる制度化か?」を模索する必要に迫られている。
今回の特別部会では、女性学の制度化に異なる立場でかかわってきたさまざまな人々をスピーカーに招いて、現場で直面している問題点を洗い出すのが目的である。したがってラウンドテーブル方式で、多くの発言者に短時間、自由に話してもらうというやり方を採用した。もちろんフロアとの討論も予定している。
ちなみに、女性学の「制度化」は「体制化」と同義ではない。もし女性学が既存の(ジェンダー)秩序の再生産に貢献することになれば、それは「体制(内)化」と言えるが、「制度化」そのものはニュートラルな用語である。学会誌『女性学』最新号の特集は、「女性学の権威化をめぐって」というものだが、「権威化」も「制度化」と同義ではない。「女の経験の言語化」をめざし、「フェミニズムの理論的
武器」を自認してきた女性学の出自をかんがえれば、「いかなる制度化か」とは、「体制化」「権威化」をともなわない制度化は可能か?という問いにつながっているはずである。
スピーカーの役割分担は以下のとおり。
司会の河野貴代美は冒頭に主旨説明をおこなう。ついで細谷実は学会、業績審査、ポスト、研究費の配分等、学術団体としての制度化について発言する。上野千鶴子は、すでに学知の制度的再生産のサイクルにはいった女性学の専門教育の問題点について述べる。船橋邦子は、女性学研究所・センターの運営上の問題点とその功罪について述べる。深澤純子は学会誌の編集委員としての経験から、投稿論文の内容やスタイルなどへの疑問を報告する。江原由美子は、女性学教育の過程で生まれた世代間格差とコミュニケーション・ギャップについて論じる。さらに浅野千恵と千田有紀は、つい最近まで大学院生だった立場から、女性学の制度化の直接の受益者でありかつ被害者でもある経験について述べる。さいごに大海篤子は、社会人としてリカレント教育を受けた経験から、草の根の市民アクティビズムにとって、女性学教育が有効か否かを述べる予定である。

 (文責:上野)

第2日:6月10日(日)10:00〜12:00
個人研究発表
◇レズビアン・スタディーズの現在:クィア理論の影響を中心に

富岡 明美

1994年に「アメリカでのレズビアン批評はここまで来た:日本でのレズビアン批評はあり得るか」というタイトルで、それまでのレズビアン・スタディーズについて発表したが、その後、特にこの4、5年の間に、レズビアン・スタディーズは凄まじい勢いで成長した。その現状と背景を報告し、その中で特に「クィア理論」がコミュニティに与えた影響や、それに対する反論を論究する。
また、日本におけるレズビアン・スタディーズとゲイ・スタディーズを比較することで、日本の状況についても言及したい。

◇女性たちのNPO
−男女共同参画社会における学習プログラムの可能性−

森 玲子

現在、日本には100を越える女性関連施設が存在し、様々なプログラムが実施されている。プログラムの企画者そして参加者も、様々なねらいと思いを持って実施し、参加しているのが現状であろう。
しかし近年、これらの学習プログラムを、知識の「お勉強」の場としてとらえているケースが多くはないだろうか。生涯学習推進という官民あげての取り組みが、その傾向を助長している感がある。
女性(そして男性)が、人間として自立し共に社会参画を実現するためには具体的目標を持った、また持てるような学習プログラムが必要と考える。その一例としてNPOを取り上げ、その活動を実施するためのプログラム例について考えてみたい。

◇学芸員におけるジェンダー・バランスについての研究

内海崎貴子、田中 裕

男女共同参画社会の実現に向けて、社会教育施設の公民館・女性センターなどでは女性問題学習が進められている。これに対して、同じ社会教育施設である博物館の活動にはジェンダー視点が取り入れられることが少ない。その理由の一つには、博物館活動の中心である学芸員のジェンダー・バイアス問題があると考えられる。そこで、今回は、本研究の第1段階として実施した「全国博物館園職員録−平成11年−」(財団法人日本博物館協会編)の調査結果を報告し、これまで研究されてこなかった学芸員のジェンダー偏在の問題を明らかにしたい。

◇自営農世帯のジェンダー分業

古田 睦美、岡嵜 啓子、諸藤 享子

JA信州うえだ女性部での調査をふまえ、自営農世帯の夫と妻の家事・農業・社会的活動におけるジェンダー分業を分析する。

◇韓国における女性国会議員の議会進出過程

春木 育美

本研究は、韓国における歴代女性国会議員の議会進出過程を実証的に分析することで、1948年の制憲国会から現在に至るまで、韓国においてどのような経歴を持つ女性が、いかなる経緯で国会議員になったのかを明らかにするものである。社会的・政治的変動の中で、女性が政界に進出するルートは、その時代ごとに様々な変化を遂げてきたと思われる。そこで本研究では第1代国会から第16代国会までの女性国会議員を、李承晩政権、朴正煕政権期、全斗煥・廬泰愚政権期、文民政権期(金泳三・金大中)と大きく4つの時代に区分し、各国会ごとの女性国会議員の経歴や、議員になった経緯、女性運動団体の動きについて分析し、韓国における女性国会議員の議会進出過程について考察を試みる。

◇働く母親の増加に伴うPTA活動の変化

寿崎かすみ

働く母親が増加していることで、「母親=専業主婦」を前提とした小学校のPTA活動が変化を迫られている。少子化の中、学級あたりの子どもの数が減っており、働く母親をも役員に引き込んだPTA活動が専業主婦の母親からも要求されているが、活動時間の調整をはじめまだまだ試行錯誤の段階にある。さらに、働く母親といっても、フルタイムの勤務をする母親とパートタイム就労の母親では違った要求があり、新しい方向を模索する上での課題が多い。このような現状と今後の課題を報告する。

◇駐在員夫人の環境適応状況:オーストラリア・シドニー在住の幼稚園児の母親の場合

臼田 明子

駐在員夫人はアメリカの場合いくつかの調査対象となっているが、その他の国の場合はあまり報告されていない。本報告は、幼稚園児をもつ駐在員夫人へのアンケート調査と、数名の調査に協力的情報提供者、および駐在員夫人を主に顧客として仕事をしている永住権保持者の日本人へのインタビューの複合的意見から、比較的若い世代の駐在員夫人の環境適応状況をうかびあがらせるものである。主に夫との関係を中心に質問したが、結果として本人の性格、日本人社会、シドニーという土地柄やオーストラリアの幼児教育制度が、彼女らのシドニー生活満足状況と関係している様子を探る。

第2日:6月10日(日)13:00〜15:00

ワークショップ
◇映像と暴力ワークショップ:
<表現の中の暴力、表現による暴力>からの自由

ポルノ・買春問題研究会

当研究会は、昨年から1年間、東京女性財団の研究助成を受け、アダルトビデオと性差別・性暴力に関する共同研究を行ってきました。その成果を踏まえ、日本女性学会幹事会との共同企画で、「映像と暴力」という研究会を5月20日に開催します。それを受け、このワークショップでは、「表現」と暴力、性差別の問題をどのように捉えればよいのか、暴力的・性差別的表現に対する批判的なメディアリテラシーはどのように構築していけるのか、その可能性について、参加者のみなさんと共に考えていきたいと思います。
日常、私たちは、様々な暴力表現、差別表現に接しています。そんな時、皆さんはどのように対処していますか? 例えば、女性を鑑賞<物>として描くポルノグラフィ。「仕方がない」「いやなら見なければよい」「どんな表現も許されるべきだ」「私ひとりが声をあげても変わらない」・・など、無力感を感じてはいませんか? または、ある表現物を批判する声を聞いて「なぜそんなことを言うのだろう?
」と疑問に思ったりしたことはありませんか?
このワークショップでは、ポルノグラフィという「表現」をめぐる私たち自身の混乱した感情を見つめ直します。その中で、男女平等という政治的課題と性差別表現との問題や、制作過程での人権侵害、視聴者の模倣行為による被害など、「いやなら見なければ」ではすまされない深刻な問題とのつながりを発見するでしょう。このような包括的な批判的視点を獲得することは、不快や不安、無力感を感じる私たち自身のエンパワーメントにもつながります。
「表現の自由」とは、暴力的な表現、差別的な表現などが、一切の批判を免れることなのではありません。国家権力による規制からの自由である「表現の自由」は、市民間の自由な議論をこそ不可欠の要件としているのです。よりよい社会をめざして、私たちが性差別「表現」に対してどのような主体的な関わりをもっていけるのか、もちたいのかについて、一緒に考えていきましょう!

<なぜワークショップ形式にするか>

暴力アダルトビデオの問題は、単に、被害を受けた女優、視聴による犯罪行為の犠牲者を「他者」として救済しようという問題ではありません。この問題が、自分自身が日頃感じている、不快感や不安などと地続きであることを、参加者に是非理解していただき、当事者性を自覚しつつ主体的にこの問題との関わりをもつことが重要だと考えます。そのことによって、圧倒的なメディア暴力に対して無力感を感じる人々が互いにエンパワーされることを目標にしています。
これを実現するために、主体的に問題を認識し、ともに考える<ワークショップ>という場が極めて有効であると考えます。なお、当日は、映像の一部を視聴していただく予定です。参加者は開始時刻に遅刻しないでください(定員制限があります。時間途中からの参加はできません)。視聴する映像には暴力的なシーンが含まれています。視聴にあたっては、映像によるショックをできるだけ緩和するための配慮を行いますが、視聴によって心身に悪影響が及ぼされる危険性がありますので、ご注意ください。当日、体調が悪い方やビデオを見たくない方は、ビデオ視聴の時間に一時退室することも可能です。
そのほか、このワークショップに関するお問い合わせは、浅野(hqc02447●nifty.ne.jp)まで。(●を@に書き換えてください)

◇非暴力と平和の文化を創造する〜非暴力ワークショップ

竹下 美穂

ジェンダーの平等と正義をもたらし、社会的公正のもとに私たちの世界をつくりかえよう、そして平和の文化を広げていこうとする取り組みはこれまでも多くの人々によってなされてきています。なかなか、簡単なことではありません。時間もかかります。ここでは「アートと社会変革」をテーマに考えつつ、コラージュやロールプレイを通じて、楽しみながら、非暴力の思想や実践を体験してみようという試み
です。公民権運動、学生運動、市民活動で行われてきた非暴力の思想を取り入れて新しい「非暴力」の知恵を出し合ってみたいと思います。

◇「美術の制度とジェンダー」

“女性とアート”プロジェクト(香川 檀、西山千恵子、深澤純子)

美術での表現をこころざし、制作、実践活動を続けている女性は多い。制作は最小限でも個人の努力で続けることはできるが、専門教育場面、発表、批評、経済的援助、流通、美術界での権力関係や人間関係など、女性アーティストがぶつかる壁は多い。美術史、作品批評などでのフェミニズムの作業は活発になってきた。そこでさらに現実的な障碍について語り合う場を持ちたいと思う。アーティスト当人のみならず、他ジャンルでも女性が社会的に活動していくときという点で、関心ある方の参加を広く呼びかけます。

■誌上シンポジウム「フェミニズムの障害」(2)

「フェミニズム自体の問題性について」

合場敬子(明治学院大学)

誌上シンポジウムでの、藤田さんと日合さんのご意見に非常に共感しました。細谷さんのまとめに従って、私の意見を書いてみます。
現在、フェミニズムと若い女性たちの関心とは、乖離していると思います。私の専門はジェンダーと労働社会学の交差する領域なのですが、それに関する文献をゼミで 読ませても、女子学生の反応はよくありません(私のゼミはほとんど女性ばかりです)。お金を稼ぐ切実さがないということと、経済的に自立していく意志とか情熱が乏 しいためではないかと思います。藤田さんが指摘されていたように、彼女たちが進んで関心を示すジェンダー問題との接点は、恋愛やセクシュアリティ、そして私の見たところ、ファッションです。
20歳前後の人々に対してフェミニズムが影響力を低下させているのは、フェミニズムがその世代に対してメッセージを伝えていないからだと考えます。私がジェンダーやフェミニズムに興味をもった80年代は、一般商業誌が職業的な成功を収めた女性をよく取り上げていました。もちろん、そのような女性の生き方がフェミニズム思想のすべてを具現しているわけではありませんが、彼女たちの生き方や考え方にはフェミニズム思想の断片が存在していたと思います。
現在のフェミニズムは、20歳代の女性や男性に結びつくメディアを持っていないように思います。恋愛やセクシュアリティのような身近な問題に、フェミニズムが答えてゆくことで、そのような問題がジェンダー論やフェミニズム思想に結びつき、その思想を生きてゆくことが、ジェンダーに捕らわれない「個」としての生き方に繋がることを訴えていけると考えます。

誌上シンポジウム まとめ

いくつかの障害について投稿されましたが、主に議論になったのは、フェミニズムをめぐる女性たちの間のジェネレーション・ギャップでした。ギャップも姉妹くらいの世代差なら何とかなるけど、母娘くらいになるとなかなか架橋できないという感じでした。しかし、考えて見ると、シスターフッドを、50代から40代へ、さらに30代へ、さらに20代へと繋げていけばよいわけです。すると、40代・30代がカギです。彼女らが自分自身にとってのフェミニズム問題を言語化して発信しえて来たか、が問われます。世代論の有効性には疑いが残りますが、例えば、会員の年齢構成と関心テーマ・専門分布の調査分析などをしてみてもいいかもしれません。
また、この問題は、6月大会シンポジウムでも、主題の一つとなるはずです。上野・江原(指導教官)と千田・浅野(元院生)のバトル(?)が期待されます。
他の障害については、残念ながら、あまり議論になりませんでした。秋に「フェミニズムの障害」で研究会ができないか、と考え中です。「やりたい/やって欲しい」という人は研究会担当幹事までぜひ連絡ください。 誌上シンポは、また別のテーマで再開される予定です。

 細谷 実

■研究会報告

男性による女性への暴力防止運動─カナダホワイトリボン運動創始者M.カウフマンさんと語る会

2001年4月2日(月)18時〜21時に、東京ウィメンズプラザで、ホワイトリボン・キャンペーン(カナダの男性による女性への暴力防止運動)の創始者であるマイケル・カウフマンさんを囲んで語る会が日本女性学会、アジア女性資料センター、愛知淑徳大学ジェンダー・女性学研究所の共催で開催された。
カウフマンさんは1992年にカナダにおいて男性たちによる女性への暴力防止にとり組み始めた。そのきっかけとなったのは、89年12月にモントリオールで一人の男性が自分が不合格となった工学部に入学した女子学生14人を逆恨みし銃で殺害するというショッキングな事件であった。それまでの長いフェミニストによる性暴力防止運動の蓄積もあり、一夜にしてカナダ中のマスメディアが男性による女性への性暴力を社会問題として取り上げた。
カウフマンさんは92年までヨーク大学で政治学を教えていたが、その後、大学教員を辞して運動に専念している。彼は、保守から革新の政治家まで、またロック・スターから大企業経営者まで幅広い男性層を「女性への暴力反対」というシングル・イッシューに絞り込むことで巻き込みつつ、自分が女性に暴力を奮わないと同時に他の男性による女性への暴力に反対する意志を表明する白いリボンを広げる運動を、作り出してきた。
21時になっても話はつきず、アジア女性資料センタ ーに場所を移してさらに日本、カナダの社会状況の相違などについて23時すぎまで熱い議論が続いた。
カウフマンさんは愛知淑徳大学ジェンダー・女性学研究所が招聘し、全国6箇所で3月30日から4月8日ま で講演した。各種資料ご希望の方は実費でCanada HRC 資料送ります。

 (國信)

■研究会(幹事会企画)のご案内

「映像と暴力−アダルト・ビデオと人権をめぐって」

日時と場所
2001年5月20日(日)午後1時半〜午後4時半
東京ウィメンズ・プラザ 視聴覚室
(東京都渋谷区神宮前5-53-67TEL 03-5467-1711(代)
http://www.tokyo-womens-plaza.or.jp)

アダルト・ビデオ(AV)の中には、出演者に対して暴力や虐待を行なうビデオが存在し、市販されている。それらのAVにおいて、出演者に対する虐待はいかなる形で行使され、正当化されているのか。そのからくりを明らかにし、暴力AVを批判的に問題化するための社会的・法的枠組みを提示する。さらに、そのようなビデオを批判的に問題化することには、いかなる意義や困難があるかについて考える。現在の日本において、この問題についての批判は殆ど展開されていない状況です。しかし、この問題には、撮影現場での虐待の可能性や、差別表現の問題など、人権に関わる深刻かつ幅広い問題を含んでいると、私たちは考えています。ひとりでも多くの方に、この問題を知っていただきたいと願っています。皆さんのご参加をお待ちしています。
報告予定者−浅野千恵・中里見博ほか「ポルノ・買春問題研究会」メンバー。
当日は実際に映像の一部を見てもらう予定です(チラシの裏面に、視聴にあたっての注意が記されていますので、ぜひお読みください)。
詳しいタイムスケジュールはチラシの裏面にあります。暴力的な映像を見ていただくため、時間進行にはかなり注意を払っています。途中での入退室は自由ですが、ビデオを視聴なさりたい場合は、できるだけ最初から参加してください。いきなり映像をご覧になると、心理的ショックが大きくなる危険性があります。
当研究会は、ポルノ・買春問題研究会(APP)&日本女性学会幹事会の共同企画です。参加への事前申し込みは必要ありません。日本女性学会の会員以外のかたも参加できます。
なお、ポルノ・買春問題研究会として、財団法人東京女性財団の2000年度研究助成金を受けた調査研究の報告会を兼ねています(事業名「暴力的アダルトビデオにおける女性の人権侵害の調査・研究」)。当日、会場で、調査報告書の販売を行います。報告書には日本におけるAVの調査報告以外に、アンドレア・ドウォーキン、キャサリン・マッキノン著『ポルノグラフィと公民権−男女平等の新たな夜明け』(1988年)の翻訳が収録されています。以下はその宣伝です。
「ポルノは男女の市民としての不平等を生みだし持続させる、中心的な役割を果たす。ポルノは性的搾取の組織的な実践である・・」この大胆な主張とともに、ポルノに対するまったく新しい法理論−−ポルノグラフィは性差別であるという公民権アプローチが提唱された。80年代アメリカで展開された反ポルノ理論と実践を今に伝える歴史的名著!

〈問い合わせ先〉
浅野千恵  または、細谷実

■女性センター情報

千葉市女性センター(今大会会場)

千葉市女性センターは,調査研究事業,情報収集提供事業,研究学習事業,相談事業,交流啓発事業の5つの事業を柱として,平成11年12月にオープンしました。
当センターの1階部分は,交流のフロアとして交流コーナー・情報資料センター・相談室などが配置され,情報資料センターは現在約18,000冊(蔵書目標30,000冊)の図書と約400本のビデオソフトを所蔵し,また,オープンと同時に開設したホームページにより情報提供を行うとともに,市民利用端末として常時インターネット接続した端末機が17台設置してあります。
2階は学習のフロアとして,研修室・創作室・料理実習室などが,3階部分は活動のフロアとして,エアロバイク7台などが設置されたフィットネスルームと親子席を用意した可動席200席の小ホールがあります。
当センターは稼働して間もないため,平成12年度の実施事業は,調査研究事業1事業・研修学習事業17講座・交流啓発事業シアター3回・情報誌の創刊・1周年記念事業などとまだまだ少ない状況ですが,平成13年度は調査研究及び研修学習事業は実施事業が倍増する予定であり,また,市民公募による利用者懇談会やセンターまつり実行委員会など市民とともに創り上げる事業もスタートしました。昨年7月に新館長としてお迎えした元NHKエグゼクティブアナウンサーの加賀美幸子館長のもと,さらなる事業展開を進めていく予定です。
千葉市女性センター
〒260-0844 千葉市中央区千葉寺町638−1(千葉市ハーモニープラザ内)
Tel 043(209)8771 Fax 043(209)8776
http://www.chp.or.jp/

丸島

■会員の著作

このたび会員より、下記の書物が寄贈されました。
・ジュヌヴィエーヴ・フレス著 小野ゆり子訳
『性の差異』現代企画室 2001 ¥2300
・竹中恵美子編
『労働とジェンダー』明石書店 2000 ¥3800

■学会誌編集委員の募集

日本女性学会誌第9号(今年度中に発行予定)の編集委員1─2名を緊急募集しています。
ご関心のある方は編集委員の堀 または、橋本宛にメールをくださるようお願いします。

■学会誌書評会のお知らせ

日本女性学会学会誌8号の書評会を下記のとおり開催いたします。申し込みは特に必要ありません。東京での開催のため、遠隔地の方にはご不便をおかけしますが、たくさんの方のご参加をお待ちしています。
8号編集委員会 学会誌8号書評会
○日時  5月13日(日)午前11時より午後1時
○会場  NPOサポートセンター会議室
東京都中央区銀座8-12-11 第2サンビル6階
会場直通電話 03-3547-3206(当日のみ)以上

■ホームページ開設のお知らせ

この度日本女性学会のホームページが開設されました。
1999年秋季大会でワークショップを行ったWIN-Lに業務をお引き受けいただいております。これからも内容を充実させていきますので、皆様のご協力をよろしくお願いします。アドレスは以下の通りです。 http://www.joseigakkai-jp.org/index.htm  ( index.htmまで入力しないと開かないようです。)

■会員からのお知らせ

キャンパス・セクシュアル・ハラスメント全国ネットワーク集会のお知らせ

「渡辺和子さん追悼記念全国集会─キャンパス・セクシュアル・ハラスメント対策の次段階をめざして」

7月28日(土)
13:30〜17:00 全体会議
主な内容:調査・調停 のあり方を考える/ガイドライン見直し/
被害者救済のありかた(アカハラ問題含む)

7月29日(日)
9:00〜11:30 分科会
13:00〜17:00 シンポジウム
メインスピーカー 角田由紀子さん

場所:ウイングス京都(地下鉄・阪急烏丸駅下車徒歩5分。京都駅より地下鉄利用で約20分)
会員以外も参加できます。
宿泊の申し込み、詳しいプログラムのお問い合わせなどは牟田まで

日本女性学会2001年大会

会場:千葉県女性センター tel:043−209−8771 fax:043−209−8776
〒260−0844 千葉市中央区千葉寺町638番地千葉市ハーモニープラザ内
問い合せ先:日本女性学会事務局 tel:047−370−6068 fax:047−370−5051
〒272−0023 千葉県市川市南八幡1−16−24
日時:6月9日(土)・6月10日(日)
参 加 費:会員、千葉市民:無料 非会員:500円

◇懇親会について:

6月9日(土)午後6時、大会会場にて。
参加費:2000円から2500円程度
申し込みは5月末日までに日本女性学会事務局(tel:047−370−6068
fax:047−370−5051)までお願いします。
*なお会場はノーアルコールが規則になっております。どうしても飲みたい人は自分でコンビニなどで買ってきて、空き缶は自分で持ちかえる、ということでお願いします。

◇書籍販売のコーナーも設けます

書籍販売のコーナーも設けます。販売希望者は各自が責任を持って販売をおこなってください。

◇会場付近の宿泊のご案内

千葉市内JR千葉駅周辺宿泊施設 施設名 住所 電話・ファックス 料金・他

  1. 東横イン 中央区富士見1-14-6 TEL 043-227-1045 FAX 043-221-1046 予約サービスTEL043-204-6655 シングル料金 5,800円(消費税込み)徒歩5分
  2. バーディーホテル千葉 中央区新千葉1-6-5 TEL 043-248-5551 FAX 043-248-6233 シングル料金 6,000円〜6,500円(消費税別)徒歩5分くらい
  3. ホテルサンシティ千葉 中央区新千葉1-3-18 TEL 043-247-1101 FAX 043-247-1022 シングル料金 5,800円(消費税込み) 徒歩1分
  4. 千葉ワシントンホテル 中央区富士見1-13-1 TEL 043-222-4511 シングル料金 5,800円、7,000円(消費税込み) 徒歩3分
  5. パークサイドホテル 中央区弁天3-2-18 TEL 043-284-7001 FAX 043-284-7101 シングル料金 5,900円(消費税込み) 徒歩7分、モノレール千葉公園駅徒歩4分
  6. スーパーホテル 中央区弁天215-3 TEL 043-255-9000 FAX 043-284-9600 シングル料金 4,800円(消費税込み) 徒歩1分

千葉県女性センター案内図(地図略)

  • 女性センターへは、電車、バスをご利用ください。
  • 駐車場の駐車スペースは限られていますので、女性センターへは電車、バスをご利用ください。(障害者専用駐車場は10台分を用意しています)
  • 西千葉駅稲荷町線は、中央分離帯が連続しているため、矢作トンネル方面から車で来られる場合、女性センター入口前での右折はできませんのでご注意ください。
  • 女性センター周辺道路へは、絶対に駐車しないようご協力ください。
  • 女性センターまでのアクセス
    ■電車利用の場合
    ●京成電鉄千原線「千葉寺駅」下車、徒歩6分
    ■バス利用の場合
    ●JR千葉駅東口から千葉中央バス「白旗行」
    「千葉リハビリセンター行」「誉田駅行」「鎌取車庫行」等に乗車し、「ハーモニープラザ」下車(1日往復で約400本が運行)
    ●JR蘇我駅東口から「大学病院行」に乗車し、「ハーモニープラザ」下車(1日往復で約30本が運行)